あこがれの九谷焼「釉裏金彩の大皿」 その2
釉裏金彩(ゆうりきんさい)という技法は、まず磁器の素地に絵具を掛け地色をつくり、その上に絵柄に切った金箔を置いて焼き付け、さらに透明釉を掛けて焼き上げるというものです。つまり地色の釉薬と透明な釉薬とで金箔をサンドイッチしているわけです。
あこがれの九谷焼「釉裏金彩の大皿」 その1
九谷焼作家の人間国宝、吉田美統(よしだみのり)先生の釉裏金彩(ゆうりきんさい)による作品です。初めて作品を拝見した時、その作風が私の持っていた九谷焼のイメージとあまりにもかけ離れていたので、え、どうしてこれも九谷焼なの?と考え込んでしまいました。その疑問とともに、薄緑色の大皿に描かれた金色の蓮華の花の絵がずっとずっと脳...
思い出の扇子、一竹辻が花
私のお気に入りの一つは久保田一竹美術館で買った扇子です。一竹辻が花染めは、室町時代に栄え、その後絶えてしまった縫締絞(ぬいしめしぼり)の辻が花染めに魅了された久保田一竹氏が、独自の研究を重ねて完成させた、たいへん美しい染めものです。