新しい年2023年が始まりました。

今年こそ、世界中の誰もが大切な人と穏やかな時間を過ごせるようになることを切に切に願います。

年が明けたと思ったら今日はもう8日。お正月はおしまい。通常の生活が始まっていますが、元日の朝を詠んだ俳句をご紹介させてください。

いづくともなき合掌や初御空  中村汀女

初御空は、はつみそらと読みます。正月限定の季語で、元日の朝の大空のことをいいます。みそらみそら。音だけ聞いた時に「美空」と勘違いしてしまったのですが、美しい響きの言葉です。でもに尊敬語あるいは丁寧語のがついているのがちょっと気になります…

元日の朝、自宅の玄関から見上げた空は雲ひとつない真っ青な空でした。スッコーンと晴れ渡った青空はとても美しく、そしてどこまでも澄み渡っていて、清々しい。今日から新しい年が始まるのだ、と身の引き締まる思いがした瞬間、汀女さんのこの句を思い出しました。汀女さんもきっと年の始めにこんな空を見上げたに違いない。そして神々しいほど美しい空に向かって、感謝とも敬意とも言える思いが自然に沸いてきて、手を合わせたにちがいない。

みそら。御空とは、空を讃える言葉、空をあがめる言葉。この世界のすべてのものに感謝し、そして大切にしなければ。

しみじみと空を見上げている私の隣で、「スッコーンはないだろ、スッコーンは」と夫から突っ込まれました。スッコーンと晴れてるっていう感じ、わからないかなぁ。スッコーンって感じ…。はい、今年は、美しい大和言葉を勉強します。

今年もいろは堂をどうぞよろしくお願いいたします。

M.