前日の歩き疲れのせいか、就寝時間は早かったのに、日曜日の朝は8時近くまで寝てしまいました。この日は9月29日。朝の9時29分から、地元の氏神様でお祓いを受けた929個の「吉兆招福鈴」を先着929人にひとつずつ配布してくれる日です。
というわけで、私も赤福本店で朝食代わりの赤福餅と麦茶をいただいた後、9時前にはおはらい町通りの入り口にある福鈴の配布場所に到着しましたが、もうかなりの人数が並んでいます。末尾はどこかとずんずんと歩いていきますが、列はクネクネと曲がりながらなかなかお尻が見えません。ようやくたどり着いたところは、おかげ横丁の国道側にある西出口付近でした。列の末尾に並ぶと、私の後ろにはすぐに続々と人が並んでいき、列はまだまだ長くのびていきます。
そうこうしているうちに9時29分になり、配布が開始され列がすこしづつ前に進みはじめました。そして頂いた福鈴がこれです。通番は0541でした。袋の絵は、櫻井魔己子さんという造形作家によるものです。粘土や古布、紙などを使って面白い作品を作り続けています。
招き猫まつりは、おかげ横丁内を中心に開催されました。おかげ横丁の入口付近には石製の大きな招き猫があり、その横に常滑製と思われる巨大な招き猫が設置されています。その奥にある通りの両側に今回の招き猫まつりに参加している作家さんの作品が展示・販売されていました。
同区域の中程には常設の招き猫ショップ「吉兆招福亭」があり、多くの作家の作品が販売されています。残念ながら店内は撮影禁止でした。他の展示・販売所も「撮影禁止」の箇所があり、ちょと残念。この祭りに出店されていた作家は25人前後といったところでした。それぞれに独特の作風があり、また使う素材にもこだわりがあるのがみてとれます。
名前が知られている作家の作品はもちろん、どれもそれぞれに魅力がありました。印象に残った作家・作品を挙げると、七宝焼の平林義教・利依子氏の透明感のある陶額、高橋理佐氏の気だるい表情の粘土の猫たち、布施和佳子氏の擬人化された猫たちの絵画(招き猫ではないけれど)、東早苗氏の独創的な九谷(!?)、松風直美氏の切絵、それに小出信久氏の極小の猫たち、といったところでしょうか。でも、他にもまだまだたくさん紹介したい作家さんがおられます。
というわけで、今回、招き猫まつりにきて、多彩な作品の数々と作家の皆さんのバイタリティに目を見開かせられました。今月は12日~27日まで北鎌倉で「にっぽん招き猫100人展」があるので、時間を見つけて足を運ぶつもりです。