この春から和裁を習っています。女学校で和裁を教えていたという齢90歳の母が先生です。大腿骨を骨折してから自由に外出することができなくなった母の退屈しのぎとボケ防止、そして私自身の趣味と実益を兼ねて始めてみました。着物が大好きとはいえ、指が全部親指と言っても過言でない不器用な私にとってなんとも無謀な挑戦でしたが、縫うことがこんなに楽しいことだったなんて。今、針仕事にハマっています。
昔は、和裁ができなかったら嫁にいけないっていうくらい着物を縫うことは女性の一般常識だったようですが、私の年代では中学の家庭科で浴衣を縫う授業すらなくなり、和裁はすでに専門職になっていました。ですから和裁の基本すら知らない私にとって母の口から出る、尺による寸法、着物や和裁の用語は未知なる世界でした。
やるからには日本の長さの単位で教えてもらおうと、ものさしも cm ではなく、尺さしを使ってみることにしました。これがなかなかぴんとこない。1尺2寸って言われてもその長さの具体的イメージがつかめない。1 尺は30.3cm。1寸はその1/10で3.03cm。そうか、「1寸先は闇」というけれど、目の前のわずか3cm 先のことすらも予知できないってことか、などと関係ないことに感心。
型紙に合わせ布を裁断し、体にフィットするよう立体的に仕立てる洋裁と違い、着物は1枚の細長い布(反物)に最低限しかはさみをいれず、部分部分を縫い合わせるだけ。布の原形を保ったままです。
1反の反物は幅は40cm 弱ですが長さは11~12メートルもあります。この細長い布の端から順に袖2枚、前身頃と後身頃2枚、衿、おくみ2枚を割り当てて裁ちます。後は部分部分を縫うだけ。とにかくひたすら直線縫いです。小学校の家庭科でやらされた運針。あの苦手だった運針です。針の運びにも布のしごき方にもこつがあり、その都度母から手ほどきを受けています。
「繰り越しあげを縫って」「きせをかけて」「反返し縫いでね」と母から聞き慣れない言葉での指示が飛びます。手にした針で布と格闘。昔の女性は和裁なんて誰でも出来たんだよなぁなど己の不器用さに情けなくなりながら必死で針を運んでいると、いつの間にか無心になってしまいます。縫うという単純な作業が楽しくなってきます。
直線縫いなんてミシンをつかえばずっときれいで短時間でできちゃいます。現に最近の浴衣はミシンで縫ったものがたくさん出回っています。でも手縫いのほうが仕上がりがやわらかいような気がします。なにより手縫いには縫い手の思いがこもります。誰かが手間を惜しまず作ってくれたもの、自分がゆっくり楽しみながら作ったもの。この間雑誌で見たスローファッションという言葉がぴったりだ。
春先から夏の終わりまでに麻の長襦袢と紬の単衣ができました。9月からは、もう夏は終わりですが、初心に戻って浴衣にかかっています。3着めにしてやっと、採寸、見積もり、布の裁ち方が頭に入ってきました。ひとつひとつの工程を大事に、そして楽しんで、私のスローファッションのはじまりです。
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? 2009年10月15日
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