梅雨空の虹をあつめて紫陽花咲く
素敵な句ですね。梅雨の花と言えばやはり紫陽花。もとは日本原産のガクアジサイを、シーボルトが西洋に持ち帰り、そこで品種改良が行なわれて今よく見られるセイヨウアジサイが生まれたと聞きます。
美しい紫陽花なので、着物の図柄にも多く描かれていることだろうと思っていたのですが、そうでもないようです。浴衣には多く紫陽花をモチーフにしたものがありますが、着物では紫陽花の柄を着るならば季節を少し先取りして着るのがよいとされ、おそらく6月と9月頃にしか着ない単の着物に仕立てることになります。しかも9月には着るのは無粋でしょうから、やはり6月だけ。おのずと数も少なくなるのでしょうか。浴衣の紫陽花柄もよく見ればセイヨウアジサイ風のものがほとんどで、私が考えていたような伝統的なモチーフではないようでした。
すてきなちりめんの紫陽花の小物を見つけました。私は不器用なので、こんな素敵なものが作れたら楽しいだろうなぁと思います。
参考:「花の小さな博物館」上田恭幸、発行(財)全国勤労者福祉振興協会