渋滞と行列が苦手…。なので、ゴールデンウィークは遠出をしないことにしています。毎年5月3日は近くの青梅住吉神社の大祭なので、見物に行きます。手近とは言え、青梅駅周辺の旧青梅街道で繰り広げられる、この山車祭りは見ごたえがあります。計12台の山車がこの街道を行き来し、山車同士が出会うと、それぞれが回り舞台構造になっている上層部を相手のほうに向け、喧嘩囃子とも言うように囃子連や舞手が競って激しく舞い、太鼓や笛を鳴らします。
また、山車のほかにも沿道に市内の囃子連が櫓を組んで、居囃子といって動かずに舞と囃子を続けていて、山車はこの居囃子とも競り合いをします。
山車と言っていますが、実はもともとは江戸の天下祭りの3層構造で最上部に人形を配した山車を、明治初期に青梅縞などの産業で潤っていた当時の氏子たちが、神田などから買い受けたと言います。その後、時代の流れによって、電線が敷設されるようになり、本家の天下祭りでは山車から神輿に、そして青梅では人形を降ろし、現在のような屋台型の山車に改造したのだそうです。由緒ある人形は祭りの期間、別に人形場に飾られるそうですが、そちらのほうは私はまだ見てません。
昨年、開府400年の記念天下祭りが催されたおりには、青梅からも森下町や仲町の山車や人形が、里帰りして公開されました。祭り一つにもその歴史を紐解いてみると、時代の変化が感じられるものだと興味深く思いました。