クタニクレーン 東洋への憧れ

偶然立ち寄った陶磁器の専門店でついに見つけました。ウェッジウッドのクタニクレーンのティーカップです。いろは堂をはじめてしばらくした頃、イギリスの名窯「ウェッジウッド」に、クタニクレーンという日本の九谷焼を意識したシリーズがあると知って、ウェッジウッドの九谷焼っていったいどんなカップなのかしら?

クタニクレーンさっそくデパートのウェッジウッド専門店に出かけたのですが、「クタニクレーンのシリーズはもう廃盤で現在は作られておりません。」という残念な返事。カタログもすでにないと言われると、「見たい、知りたい」の思いはつのるもので、以来、機会あるごとに陶磁器屋さんを覗くようになっていたのです。

「なにをお探しですか」
「クタニクレーン?ちょうど入荷した復刻版がございます。ご覧になりますか。」
「えっ、あるんですか?ぜひ見せてください」

牡丹に鳥(孔雀)というオリエンタルムードあふれる絵柄。西欧の器に純日本風の絵柄が描かれている不思議。強い色彩が特徴の九谷焼の絵柄を思い描いていたせいか、淡い色使いにちょっととまどいましたが、九谷に限らず古伊万里や有田の薫りを伝える絵柄が描かれたティーカップです。

「クタニクレーン」はウェッジウッド社の創立者ジョサイア没後30年余りが経過した頃に生まれたデザインだそうで、東洋の薫りを伝えるこのパターンはヨーロッパ、アメリカでは長く根強い人気を博したそうです。そうか、クタニクレーンとは、まさしく日本の代表的な焼物、九谷焼と、日本の象徴的な美しい鳥、鶴(=crane)から命名した、東洋へのあこがれを示すシリーズだったにちがいない。(実際カップに描かれいる鳥は鶴ではなくて孔雀のようなのですけれど)いにしえの西洋の人々の東洋への強い憧れが伝わってくるようで、両手でしっかりと包み込んでしまいました。



4件のコメント

  1. イギリスのウェッジウッドか、さすがに名前は聞いたことあるけど彼の子供達もすごいよね、長女のスザンナは「種の起源」のチャールズ・ダーウィンの母親だって…

  2. え?ぇ?ダーウィンのお母さんですって?! 知らなかったなぁ。あのダーウィンがウェッジウッド家と繋がっていたなんて、驚きです。

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  4. 私も KUTANI=九谷焼と知ったときは、びっくりしました。
    東洋と西洋との融合ですね。
    でも、確かに、クレーン(鶴)が、クジャクですね(^O^)。

    私もこのシリーズが大好きで、数個を持ってます。
    ゴールドの縁取りがないのも手入れがしやすいので、
    よいですね。

    最近も、オークションで手に入れて増やしました。

    大事にしてます☆

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